オーパーツファンであれば一度は見たことがあるかもしれません。
スペインの西部、世界遺産にも登録されているサラマンカという街に、中世からの面影を残す大聖堂がある。
その大聖堂のレリーフに宇宙服を着た人が存在しており、これが発見された当時はオーパーツとして一躍話題になったことがある。
画像引用元:https://gigazine.net/news/20170122-gothic-cathedrals-easter-eggs/
しかし近年になってこの宇宙服レリーフがオーパーツではなく単なるアートであったことが発覚している。
サラマンカ大聖堂の宇宙服レリーフの正体
サラマンカは正確には街全体を表す言葉であり、大聖堂は一般的にカテドラル大聖堂と言われています。
このカテドラル大聖堂は新旧と2つの建物があり
旧カテドラル大聖堂は11世紀末~14世紀に完成、新カテドラル大聖堂はおよそ16世紀から18世紀にかけて建築されています。
宇宙服のレリーフがあるカテドラル大聖堂は(新カテドラル大聖堂)ですが
建築年代が16世紀から18世紀なのでやはり宇宙服は時代にそぐわないオーパーツだと判断された訳です。
しかし、オーパーツ問題はそのさらに200年後の20世紀にありました。
20世紀に行われた修復工事と彫刻家ジェロニモ・ガルシア氏の発言
18世紀に完成した新カテドラル大聖堂は20世紀に入って修復工事が行われています。
この時に彫刻家として修復に携わったのがジェロニモ・ガルシアという方です。
彼は修復の際にあまりにも原型を留めていない新カテドラル大聖堂に
「20世紀を象徴する彫刻を施した」という発言をしていたそうです。
20世紀の象徴として選ばれたのが人類による月面着陸だった
20世紀という時代は世界大戦など大きな国際問題も起こりましたが、戦後の冷戦に宇宙開発競争がはじまったことにより、アメリカ合衆国のNASAが1961年から1972年の11年間に渡って月面へ人類を送るという挑戦をおこなっていた時代です。
いわゆる月面着陸が成功し、人類史上初めて月面着陸に成功したことから大きな技術革新を起こしました。
※月面着陸が偽物である説、都市伝説などもありますがこれについてはまた別の記事で考えていこうと思います※
当然ですが、人類が初めて月に降り立ったというニュースは世界中の人々に伝わり、その大きな一歩を称賛する声が沢山集まった訳です。
その大きな一歩を20世紀の象徴として新カテドラル大聖堂の修復工事の際に、ジェロニモ・ガルシア氏がモチーフにしたのが宇宙服を着た人類だったということです。
どうしてオーパーツとして捉えられたのか?
諸説ありますが、日本でのオーパーツというサブカルチャーはまず画像や物質の発見から背景を見ると同時に時代と似合わないと判断した場合によく取り上げられる傾向にあります。
少し調べていくと、実際に宇宙服のレリーフが修復工事で作られた当時は、賛否両論なども起こったようです。
つまるところ、完成時点で存在を知っていた人は
「世界遺産にも指定されているサラマンカの歴史のあるカテドラル大聖堂に宇宙服レリーフが合うか合わないか」
という議論を既におこなっていたことになります。
こういった背景が伝わりにくいことから、日本ではオーパーツとして扱われた時期もありましたが、比較的早い段階で理由が発見され、オーパーツではないことが証明されています。
うーん。残念?
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